家計の見直し方法5ステップ|今日からできる家計改善と節約のコツ

「毎月なぜかお金が残らない」「家計を見直したいけれど、何から始めればいいのかわからない」

このような悩みを抱えている人は多いのではないのでしょうか。家計を見直すと、無駄な出費に気づき、毎月の貯金額を増やせるかもしれません。ただし、やみくもに節約するのではなく、正しい手順で見直すことが大切です。そこでこの記事では、家計見直しのやり方や節約方法をご紹介していきます。収入アップや上手な貯蓄の方法などもご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

・目次


家計の見直しが必要な理由

明確にお金がなくて困っているという人もいるでしょうが、何となく家計に不安があるという人も多いのではないでしょうか。

我が家の家計状況は大丈夫なのか、見直した方がよいのか悩んでいる場合は、まずはチェックリストで確認してみてください。現状を理解するところから始めましょう。

あなたの家計は見直しすべき?まずはチェックリストで確認を

家計に漠然とした不安を抱えている場合は、お金の流れを把握できていない可能性が高いです。まずは以下のチェックリストで、当てはまるものがあるか確認してみてください。

<家計を把握できている?チェックリストで確認>

☑ 現在の貯蓄額がわからない
☑ 毎月の貯金額を決めていない
☑ 毎月の食費や日用品費を決めていない
☑ 毎月の光熱費がどれくらいかわからない
☑ クレジットカードの明細をチェックしていない
☑ 住宅ローンの金利や返済までの期間がわからない
☑ 生命保険や医療保険の料金や内容がわからない
☑ 年ごとの特別出費(旅行や贈り物など)の予算を決めていない
☑ 携帯電話やインターネットなどの料金を1年以上見直していない
☑ 加入しているサブスクリプションを把握していない
☑ 夫や妻の収入を知らない
☑ 夫婦でお金の管理について話すことがない
☑ 退職金や年金がどれくらいあるのかわからない

上記の項目に当てはまる場合、家計におけるお金の流れを実は把握できていない可能性があります。いくつかの項目に当てはまっているからといって、即見直しが必要というわけではありませんが、一度お金の流れを整理してみるとよいかもしれません。

物価上昇で家計管理がますます重要に

家計がどんどん厳しくなっている原因の一つは、近年の物価上昇にもあるでしょう。今まで通りの生活をしていても、食料品や光熱費などあらゆるものの料金が上がっていれば、家計は苦しくなります。

増えている支出に応じて収入も増えている場合はあまり問題ないかもしれませんが、なかなかそうはいかないという人も多いでしょう。今までは問題なかったとしても、将来的にはどうでしょう?このまま物価が上がり続けた場合、家計は耐えられるでしょうか。

今現在だけでなく、将来的な不安を取り除くためにも、一度家計を見直してみるとよいかもしれません。

目標や目的を明確にしよう

家計を見直す前に、まずは目標や目的を明確にしておくことをおすすめします。なんとなくで始めてしまうと、挫折してしまいがちです。しかし、「教育費に〇〇万円」「老後のために〇〇万円」などという目標があると、その目標に向かって頑張るモチベーションになります。

そのためには、教育費や老後の費用などがどれくらい必要なのか、知っておく必要があります。一般的に必要だと言われている額は以下の通りです。

<幼稚園から大学卒業までにかかる教育費の目安>

 

公立

私立

幼稚園

47.3万円

92.5万円

小学校

211.2万円

1,000万円

中学校

161.6万円

430.4万円

高校

154.3万円

315.6万円

大学

248.1万円

469万円

合計

約822.5万円

約2,307.5万円

※学校の授業料、学校外の活動費(塾や習い事など)を含んだ金額。

参考:日本政策金融公庫「教育にかかる費用は?」

教育費についてもっと詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

教育資金の貯め方ガイド|おすすめの方法と準備のコツ

<老後に必要な金額の目安>

項目

夫婦

月平均額/円(構成比/%)

単身者

月平均額/円(構成比/%)

食費

72,930(29.1)

40,103(27.6)

住宅費

16,827(6.7)

12,564(8.6)

光熱費

22,422(8.9)

14,436(9.9)

家具・家事用品費

10,477(4.2)

5,923(4.1)

被服費

5,159(2.1)

3,241(2.2)

保健医療費

16,879(6.7)

7,981(5.5)

交通・通信費

30,729(12.2)

15,086(10.4)

教育費

5(0.0)

0(0.0)

教養・娯楽費

24,690(9.8)

15,277(10.5)

その他

50,839(20.3)

30,821(21.2)

消費支出 計

250,959(100)

145,430(100)

参考: 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要 P.19

上記の表は、日々の生活に必要な資金の額です。ゆとりある生活を送るためには、もう少し必要でしょう。老後の資金についてもっと詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

老後のお金はいくら必要? 年金と支出をシミュレーションで徹底比較【夫婦・独身別】

そのほか、将来的にお金が必要な事由(自動車購入、リフォームなど)があれば、どれくらい費用がかかりそうか事前に調べておきましょう。


家計の見直し方|基本の5ステップ

家計の見直しは、以下のステップに従って行うのがおすすめです。まずは全体の流れをご紹介し、その後で各項目を詳しく解説していきます。

STEP1.収支を把握

まずは、家計のお金の流れを把握することが何よりも重要です。収入は把握していても、支出をしっかり把握していないという人も多いのではないでしょうか。

特に上記のチェックリストに当てはまるものがあった人は、お金の流れを整理することから始めましょう。支出内容を確認すると、無駄な支出になりがちな「使途不明金」も見えてきます。これを削減するだけでも節約につながります。

夫婦の収入をそれぞれ別々に管理しているという家庭もあるでしょうが、できるだけ双方が管理しているお金を把握しておくことをおすすめします。すべて明確にするのに抵抗がある場合は、家計として管理すべきお金(家賃や食費など家族にかかるお金)や収入(家族の貯蓄や資産など)だけでも、把握しておきましょう。

STEP 2.固定費の見直し

家計を把握できたら、支出を見直します。支出の種類には、毎月おおよそ決まった金額が発生する「固定費」と、月によって変化する「変動費」があります。最初に見直すべきなのは、「固定費」です。

<主な固定費>

  • 住居費(家賃や住宅ローン)
  • 通信費
  • 保険料
  • 自動車関連費用
  • 光熱費
  • 教育費
  • サブスク代 など

固定費は見直しによる節約効果が比較的高く、料金が安くなっても、品質が衰えることが少ないためストレスを感じにくいです。また一度見直すと、その節約効果が長く続きます。家計を見直す場合は、まずは固定費を削減しましょう。

STEP 3.変動費のコントロール

固定費の後は、変動費を見直しましょう。生活に絶対必要な変動費は無理に減らそうとせず、現実的な金額で予算を立てるのがおすすめです。

<主な変動費>

  • 食費
  • 日用品費
  • 交際費
  • 娯楽費
  • 旅行費
  • 被服費
  • 雑費 など

変動費のコントロール方法は、のちほど詳しくご紹介します。

STEP 4.収入アップを目指す

支出の見直しをしても、思うような成果が出ない場合は、収入の改善も視野に入れましょう。

収入アップの方法は、副業や転職などが考えられます。そのほか投資や家族に働いてもらうといった方法も有効でしょう。詳しくはのちほどご紹介していきます。

STEP 5.貯金の仕組みを作る

最後に、貯金の仕組み化をおすすめします。月々の残ったお金を貯めようとしても、なかなか思うように貯まりません。

貯金を成功させるには、収入から先に貯金分を分けておく方法がおすすめです。こちらも次章で詳しくご紹介していきます。


収支を把握する方法

家計の見直しをするには、現状を把握しなければなりません。月々の収入と支出の内容はもちろん、現在の貯蓄額や住宅ローン、保険の内容なども確認しておくとよいでしょう。

<確認しておくとよい内容>

  • 月々の収支
  • 資産内容(資産の種類、金額、割合など)
  • 住宅ローンの内容
  • 保険の内容
  • 目標とする貯金額 など

住宅ローンや保険などを見直すのであれば、そもそも現在の内容を把握しておかなければなりません。また、資産の内容や目標とする貯金額も明確にしておくことで、モチベーションが上がります。

家計簿で収入と支出を見える化する

家計の収支を把握するには、家計簿で「見える化」するとよいでしょう。見える化とは、内容や状況を目で見て確認できる形にして、問題発見や改善行動につなげる仕組みのことです。

家計簿をつけることでお金の流れが見える化され、見直しすべきポイントを判断できるようになります。家計簿をつけるには、手書きやアプリなどの手段があるので、自分に合う方法を見つけましょう。

<家計簿の種類>

・手書き:ノートや市販の家計簿に直接書き込んでいく方法。

メリット

デメリット

・書くことで金額を把握しやすい。

・自分の好きなように記載できる。

・思い立ったときにすぐ記入できる。

・記入の手間がある。

・自分で集計作業する必要がある。


・Excel等の表計算ソフト:パソコンやタブレットなどの表計算ソフトを使う方法。無料のテンプレートも多い。

メリット

デメリット

・入力や集計しやすい。

・グラフ化できる。

・パソコンスキルが必要。

・パソコンを立ち上げる手間がある。

・関数設定のミスに気付きにくい。


・家計簿アプリ:スマホのアプリで管理する方法。アプリによって機能が異なる。

メリット

デメリット

・どこでもすぐに入力できる。

・レシート読み込み等で自動入力可能(アプリによる)。

・自動で集計できる。

・課金が必要な場合がある。

・セキュリティ設定が必要。

それぞれの方法にメリットやデメリットがあります。収支を把握できればどの方法でも構わないので、自分が続けられそうな家計簿を選んでみてください。

家計簿をつけるコツ

家計簿をつけるのは「大変そう」「面倒」というイメージがある人も多いでしょう。家計簿はある程度続ける必要がありますが、継続にはちょっとしたコツがあります。

<継続するコツ>

  • 細かくしすぎない
  • 家計簿をつけるタイミングを決める

<収支情報の集め方>

  • レシートを取っておく
  • 口座の収支をチェックする
  • クレジットカード明細をチェックする
  • 電子マネー決済の明細をチェックする

家計簿をつけることを決めたら、レシートは必ずもらいましょう。そのほか、口座の収支やクレジットカード明細、電子マネーをチェックして、収支のチェックをするのがおすすめです。

記入の頻度は1週間に1度など、負担にならないタイミングで設定しましょう。支出の項目もあまり細かくする必要はなく、大まかな内容がわかれば大丈夫です。できるだけシンプルに管理することが、継続につながります。

支出を「固定費」と「変動費」などに分類する

収支を把握したら、支出の内容を「固定費」と「変動費」に振り分けてみてください。次のステップでそれぞれの支出に対する節約方法をご紹介していきます。

変動費の中には、「特別費」といって毎月発生するわけではない出費もあるでしょう。旅行やプレゼント代などは特別費として振り分けるのもおすすめです。また使途不明金がどれくらいあるのかも、確認しておいてください。使途不明金の存在を自覚するだけで、無駄な出費を抑える意識が働きます。


固定費の見直しは節約効果大

支出を内容ごとに振り分けたら、まずは固定費を見直しましょう。すでにお伝えした通り、固定費は一度削減すると、その効果が長く続きます。また、費用を抑えても質にはほとんど変化がないことも多いため、節約のストレスも少ないです。

住居費(住宅ローン、家賃)の見直し

住宅ローンや家賃の見直しは、節約の効果が大きいです。それぞれの場合について、詳しくご紹介していきます。

住宅ローン(持ち家)の場合

住宅ローンの借り換えを検討してみましょう。現在借りているローンよりも条件が良いものがあれば、負担が軽くなります。ただし借り換えには諸費用が発生するので、トータルコストがどれだけ発生するかもしっかり考慮し、逆に損を被ることがないよう注意してください。

<住宅ローン借り換えを検討すべき条件>

☑ 金利の差が1%以上ある
☑ ローンの残高が1,000万円以上ある
☑ 残りの返済期間が10年以上ある

住宅ローンの借り換えに関しては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

住宅ローンの借り換えはいつがベスト?タイミング・条件・注意点を徹底解説

家賃(賃貸)の場合

可能であれば、今までよりも家賃が低い家を検討してみてください。収入に対してあまりにも家賃が高い場合は特に有効です。一般的に、家賃の目安は「収入に対して2~3割程度」に抑えるとよいと言われています。

例)収入が40万円の場合

手取り:おおよそ30万円前後

家賃の目安:8万円程度

※手取りに対しては3割程度になります。

新しく住居を借りる際に発生する諸費用(敷金、礼金、引っ越し費用)や、利便性などを考慮すると、簡単に引っ越せないという人もいるでしょう。地域によって家賃相場は大きく異なるため、家賃を抑えるのが難しいこともあります。

その場合は、ほかの固定費を削減できないか考えてみてください。

通信費(スマホ、インターネット料金)の見直し

通信費の見直しも節約効果が大きいです。特に通信費は契約の変更が比較的容易で、変更しても品質の差を感じないことも多いため、ぜひ見直してみてください。

☑ 大手キャリアから格安SIMへ変更
☑ 契約プランの見直し(通信容量によって安いプランへ変更)
☑ 不要なオプションを解約
☑ 家族割といった割引サービスを利用
☑ インターネット回線やWi-Fiも同時に見直し

スマホとネット回線を同じ会社で契約することで、割引を受けられることが多いです。別々の会社で契約している場合は、ぜひ見直してみてください。

また、タイミングによってお得なプランがあったりキャンペーンを行ったりしているので、定期的に見直しすることをおすすめします。

保険料の見直し

加入している保険のうち、不要なものはないか、または保障内容を軽減できるものはないか見直してみてください。たとえば、生命保険や医療保険、自動車保険など、状況が変わって不要なものもあるかもしれません。

保険の見直しポイント

☑ 保障内容が適切か(保障金額やカバーされる範囲など)
☑ 保障内容がほかの保険と被っていないか
☑ 公的な保障内容を踏まえた内容か

たとえば、必要以上に高額な死亡保障が付いていたり、複数の医療保険で保障内容が重複していたりしていないか確認してみてください。

また、公的に保障されている内容を考慮しているかも重要なポイントです。公的な保障として、高額療養費制度や遺族年金、障害年金などがあります。これら公的な保障内容でカバーできない部分を、民間の保険でカバーするとよいでしょう。

公的な保険制度は以下のサイトで確認できます。

参考:知っておきたい公的保険制度2025.pdf

自動車関連費用の見直し

自動車に関連する費用とは、車両本体費だけでなく、駐車場代、車検代、車両保険代、ガソリン代など多岐に渡ります。車がないと生活が不便になるなどの問題はありますが、現在はカーシェアサービスなども充実しています。車を利用する頻度が少ないなら、思い切って手放すことも選択肢の一つです。

車関連の費用を削減できれば、大きな節約につながるでしょう。

光熱費の見直し

電気料金やガス料金など、光熱費の見直しも有効です。いきなり日ごろの使用量を制限するのではなく、まずは固定でかかる基本料金の見直しを検討しましょう。契約会社や契約プラン、契約アンペアなどを見直すことで、節約につながるかもしれません。

また、電気とガス、インターネット回線などを同じ会社で統一することで、料金が安くなるといったサービスもあります。通信料金の見直しと一緒に調べてみるのもおすすめです。

教育費の見直し

教育費は「聖域」とも呼ばれ、なかなか削減が難しいと感じるかもしれません。我が子のためなら何とかして費用を捻出したいと考える気持ちもわかりますが、家計が破綻してしまっては元も子もありません。

教育費の目安は、収入の「5~10%」程度が適切だと言われています。月々発生する習い事や塾代はなるべくこの範囲で収まるよう調整してみてください。それでは足りないと感じるなら、教育費が多く必要な時期に備えて、子どもが小さいときになるべく貯蓄しておくといった対策が必要です。

家計が上手に回るよう、適度に月々の教育費の予算を決め、かつ将来発生する大きな教育費に向けて準備をしましょう。

サブスクの整理

見落としがちなのが、サブスクの費用です。初月無料で解約を忘れていたり、解約が面倒だったりで、何となく継続しているものはないでしょうか。一つ一つの金額があまり高額でなくても、合わせると結構な金額になっていることもあります。

契約しているサブスクを確認して、あまり使っていないのがあれば解約を検討してみてください。また、家族で重複して加入していないかも確認するとよいでしょう。


変動費をコントロールして無駄遣いを防ぐ

固定費を見直したら、変動費を改善できないか考えてみましょう。ただし変動費は無理に節約しようとするとストレスがたまったり、生活に害を及ぼしたりする可能性があるので注意が必要です。上手にコントロールする意識を身に付けてみてください。

食費や日用品費など項目ごとに予算を立てる

毎月必ず発生する変動費は、項目ごとに予算を立てましょう。家計簿をつけていれば月にどれくらいの金額が必要かわかるので、無理のない金額に設定してください。急に予算を少なくするのはおすすめできません。

目安を知りたいなら、総務省が公表している家計調査の結果を参考にしてみてください。

<項目ごとの支出月平均額>

 

2人以上世帯

単身世帯

食費

94,895円

49,321円

家具・家事用品

13,068円

6,120円

被服及び履物

10,063円

4,908円

教養娯楽

32,125円

21,173円

参考:家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2025年(令和7年)平均結果の概要

特別費の予算を立てる

毎月発生するわけではない「特別費」に関しても、年単位で予算を立てるのがおすすめです。

<特別費の例>

☑ 誕生日・記念日などのプレゼント、お祝い代
☑ クリスマス、お正月などにかかる費用
☑ 父の日や母の日などのお祝い代
☑ 旅行や帰省の費用
☑ 入学・卒業などの費用
☑ 冠婚葬祭
☑ 家具家電の買い替え

毎月発生するわけではない特別費は、無意識に使いすぎてしまうことがあります。すべてを削る必要はもちろんありませんが、予算を立てておくことで使いすぎを防げるでしょう。

特別費にあてる費用は、月々の生活費から少しずつ積み立てるかボーナスで補填するかなども決めておくとよいです。

削減してもストレスが少ない支出を考える

支出を抑える必要がある場合は、優先順位を付けることが大切です。生活に不可欠な支出や削減すると大きなストレスになる支出はなるべく優先しましょう。

優先順位

支出の種類

具体的な支出内容

 高い

 


 ▼

 

 


 低い

消費:生活に不可欠な支出

食費、日用品費、医療費など

投資:将来的に役立つものや生活において重要・必要と思える支出

将来のためや教養、欠かせない趣味の費用など

浪費:なくてもストレスが少ない支出

使途不明金や過度な外食費・交際費・趣味代など

生活に不可欠な支出は比較的わかりやすいでしょう。しかし、投資と浪費に分類される支出は人によって違います。趣味にかける費用は削りすぎるとストレスになりますが、過度になると浪費になり、生活を圧迫します。

たとえば旅行が好きな場合、旅行をすべてやめるのではなく、近場に変更したり日程を調整したりして、かけるお金を少なくしても楽しめる方法を探してみましょう。外食が好きな場合は、頻度を減らすだけでも効果があります。

変動費を減らしたい場合は、「浪費」の部分に焦点を当てましょう。削減しても大きなストレスにならない支出は人それぞれなので、ご自身の場合はどうか考えてみてください。


収入アップで家計改善を目指す

支出を見直しても思うように貯金が増えない、目標には届きそうにないという場合は、収入の見直しも必要かもしれません。収入をアップさせるための方法についてご紹介していきます。

副業を始める

収入を上げる手段の一つは、副業です。副業にはさまざまな種類があるので、自分のスキルや副業にあてられる時間などを考慮して選びましょう。

<副業の一例>

  • 労働系 → タイミーや通常アルバイトなど
  • 在宅ワーク → データ入力などの軽作業、ライターやWebデザイン、フリマアプリ等での物販、SNS・ブログ等での情報発信など

労働系の副業とは、雇用契約を結んで働く仕事です。在宅ワークの場合は、個人で仕事を請け負うケースが多くなります。特に在宅ワークの場合は、データ入力やアンケート回答など比較的誰でもできるような仕事から、自分のスキルを活かした仕事など多くの種類があります。

<副業を行うときの注意点>

  • 本業の就業規則に違反していないか
  • 時間や体力面など無理がない範囲か
  • 目標とする収入を得られそうか

副業を行う場合、まずは本業の会社で副業が禁止されていないかを確認する必要があります。禁止されているにも関わらず無断で副業を行なえば、罰則のリスクがあるためおすすめできません。

また、時間的にも体力面においても無理をしすぎないようにしましょう。本業のパフォーマンスに影響が出る可能性があります。また、特に在宅ワークの場合、思うような収入を得られないことも少なくありません。最初から大きな金額を得るのは難しいかもしれませんが、あまりにも収入につながらない場合はほかの仕事を検討してみてください。無理のない範囲で続けられるか、収入につながるかなども考慮しましょう。

転職やスキルアップをする

収入を上げるには、転職も選択肢の一つです。また、スキルアップすることで、転職せずとも社内で昇給や昇進する可能性もあるでしょう。

就業規則等を確認し、昇給や昇進するための条件があればスキルアップを検討してみてはいかがでしょうか。転職を考える際にも有利になります。

ただし、安易な転職はおすすめできません。転職してかえって条件が悪くなることも考えられるため、収入面だけでなく働く環境などもしっかり考慮しましょう。

パートナーが働く

二人以上の世帯で、片方だけが働いている場合、もう一方が働くだけで大幅な収入アップにつながります。パートナーの扶養内で働いたとしても、年間100万円程度の収入増が見込めるでしょう。

副業や昇給で年間100万円をすぐ稼ぐことは難しいですが、働き手が増えるのであれば達成しやすい目標です。働けない事情もあるかもしれませんが、短時間の勤務といった無理のない範囲から働くことで、収入アップを実現できるでしょう。ぜひ検討してみてください。

資産運用を行う

資産運用は躊躇する人もいるかもしれません。しかし、しっかり知識を付けて取り組めば、家計の改善に効果を期待できます。

初心者が資産運用を行うポイントは以下の通りです。

  • 資産運用は余剰資金で行う。
  • 少額から始める。
  • 分散投資を心掛ける。
  • 長期的な視野を持って取り組む。

資産運用はすぐには使う予定がない、余剰資金で少額から始めるのが鉄則です。たとえば毎月1万円ずつ積み立てるといった方法が良いでしょう。

また、分散投資をすることでリスクを抑えられるため、株式投資ではなく投資信託から始めるとよいかもしれません。ただし資産運用は短期的には下落することも少なくないため、10年や20年といった長期的な視野を持って取り組む必要があります。

資産運用を始める場合は、最低限の知識を身に付けて、少しずつ行いましょう。詳しいことはこちらの記事で確認してみてください。

資産運用とは?投資・NISA・保険・不動産など基本知識を初心者にもわかりやすく解説


貯金の仕組みを作る

家計改善で、意外と見落としがちなのが貯蓄の方法です。余った分を何となく貯金していくという方法では、思うように貯められないという人も少なくないでしょう。上手に貯金していくには仕組みづくりが大切です。

貯金の目的や目標を決める

まずは、貯金のモチベーションを上げるためにも、「何のために」「いくら貯める」といった目的や目標を明確にしましょう。記事の始めにもお伝えしましたが、目的や目標はとても重要です。

目的は貯金のモチベーションを高め、目標は「ゴール」を示してくれます。これらの指針があるとないとでは、貯金の達成度合いに大きな影響があるでしょう。

先取り貯金をする

お金を貯めたいなら、先取り貯金を検討してみてください。先取り貯金とは、まず貯金分のお金を別の口座などに移し、残りで生活するという方法です。

「手元にあるとつい使ってしまう」「口座にお金があると油断してしまう」という人も多いのではないでしょうか。先取り貯金のポイントは、貯金分のお金はすぐに目につかないよう別の口座に移しておくということです。ない(見えない)お金は使えないので、無駄な浪費を防げます。

ただし、生活に必要なお金が足りなくなって取り崩すことがないよう、貯金の額は適切に設定しましょう。生活に必要な予算を決めるときに、無理のない貯金額も設定しておいてください。その分を先取り貯金していくことで、自然とお金が貯まります。

自動積立を活用する

先取り貯金をさらに機能的に行うには、自動積立を利用しましょう。多くの金融機関で、一定額を貯蓄用の口座に自動で積み立てしてくれるサービスがあります。

先取り貯金を毎月自分でしようとすると、忘れてしまいがちです。「今月は厳しいから」と貯金しないこともあるかもしれません。自動積立を利用していれば、手間や時間を省いて、かつ感情に流されずに積み立てが可能です。

先取り貯金を成功させるためにも、ぜひ利用してみてください。


家族構成のタイプ別に見直しポイントを解説

家族構成の違いによって、家計の見直しポイントは少し異なります。基本的な見直し方法は同じですが、特に気を付けたい点についてタイプ別にご紹介していきます。

一人暮らし

独身で一人暮らしの場合、特に「浪費」や「使途不明金」に注意しましょう。ついコンビニで余計なものを購入していないか、サブスクの数は多すぎないかなどをチェックしてみてください。

貯蓄の目的や目標がない場合、つい浪費しがちになります。独身で一人暮らしをしており、貯蓄への意識が低い場合、意識せずに余分なお金を使っているかもしれません。まずは収支を確認し、浪費分や使途不明金を把握してみましょう。

また、過剰な保険に入っていないかも確認ポイントです。独身の場合、手厚い生命保険は必要なく、適度な医療保険等で十分かもしれません。

夫婦共働き

夫婦で共働きをしている場合、家計を把握しにくい傾向にあります。たとえば、家賃や光熱費は夫、食費や日用品費は妻、といった具合で別々に家計のお金を出している場合、家計の状況がよくわからないかもしれません。家計に問題があるのか、順調なのかも把握できていない可能性があります。

夫婦ですべての財産を共有すべきというわけではありませんが、家計として管理すべき共有の収支については、情報共有しておくことが大切です。

何にどれくらい支出しているのか、共有財産はどれくらいあるのか、目標の貯蓄額はどうするのかなど、情報や考えを共有しておきましょう。特に子どもに関することや家や自動車の保有、老後への備えなど、大きな出費が絡むことに関しては、意識のすり合わせが大切です。

子どもがいる家庭

子どもがいる家庭が特に注意すべきなのは「教育費」です。教育費は進路によって莫大なお金がかかり、また夫婦間で意識が大きく異なると揉める要因にもなります。

月々の教育費の目安は収入の5~10%程度に収め、大学費用などの高額な教育費はできるだけ早くから計画的に準備しましょう。家計に余裕がない場合や幼少期であれば、本当に必要な教育費に「絞る」という決断も時には必要です。

さらに子どもがいる家庭の場合、教育費と同時並行で老後資金への備えも必要になります。特に高齢で子供を授かった場合、教育費と老後資金の準備期間が重なるので、計画的に準備しましょう。

子どもを持つ家庭の「貯め時」は、主に以下の3回だと言われています。

  • 結婚して子供を持つまで
  • 子どもが就学(小学校入学)するまで
  • 子ども(末子)が大学等を卒業してからリタイヤするまで

家族が増えたタイミングで、家計の見直しや将来への見通しを考えておくとよいでしょう。


家計の見直しを成功させるコツ

過去に家計を見直して、「挫折してしまった」「うまくいかなかった」という経験がある人もいるかもしれません。なぜ失敗してしまうのか、どうしたらうまくいくのか、家計の見直しのコツについてご紹介していきます。

完璧を目指さない

特に家計簿をつける段階で挫折する人は、完璧を目指しすぎている可能性があります。漏れがないよう常に気を配っていたり、支出を細かく分けたりしていると、負担が大きく長続きしないかもしれません。

家計簿をつける目的は、大まかな収支を把握することです。少しくらい漏れたところで大きな影響はありません。あまり細かいところまで気にしないようにしましょう。

また、支出の見直しに関しても、やってみて無理があるならまた改善すればよいのです。最初から完璧に管理できる人はいません。あまり気負いせず、今よりも良くなればOKくらいの気持ちで取り組んだ方が、長続きするのではないでしょうか。

無理な節約をしない

無理に節約しすぎるのも、失敗する要因の一つです。特に、変動費を抑えすぎるとストレスが溜まります。生活に必要な食費や日用品費を削りすぎると、心身に影響がでることもあるでしょう。

まずはストレスが少ない固定費の見直しをして、軌道に乗ってきたら変動費の中から浪費だと思える支出を減らすといった具合に、少しずつ進めましょう。無理な節約は継続しません。

家庭で家計を共有する

共働きの夫婦だけでなく、どちらか一方が家計を支えている場合でも、家庭内での情報共有は重要です。

節約するには家族の協力が不可欠ですし、貯蓄の目的や目標を立てるには夫婦や家庭の意見が統一されていないと難しくなります。

一人で頑張るよりも家族で取り組んだ方がより円滑に、効果的に見直しができるでしょう。

定期的に見直す

家計の状況は日々変化するため、定期的に見直す必要があります。特に大きなライフイベント(結婚や出産、転職、子どもの就学など)があったタイミングで見直すことをおすすめします。

一度見直した状況がずっと最適とは限りません。状況に応じて再度見直してみてください。特に、携帯やインターネットなど、定期的により良いプランが見つかる可能性があるものは、一年ごとに見直してみてもよいかもしれません。

プロに相談する

自分で見直すのがどうしてもうまくいかないという場合は、プロに相談してみるのもおすすめです。

たとえば、お金のプロであるファイナンシャル・プランナーに相談するという方法があります。プロに相談すると、収支のバランスを判断してくれたり、見直しポイントを具体的に教えてくれたりなど、さまざまなサポートを受けられます。

ファイナンシャル・プランナーへの相談は、有料のものと無料のものがあります。無料の場合は保険会社や金融機関などを通じて行われることが多く、提携している商品の営業を受けるかもしれません。中立の意見が欲しい場合は、有料の相談を検討してみてください。


まとめ

家計を見直すなら、「収支の把握」「固定費の削減」「変動費のコントロール」「収入アップ」「貯蓄の仕組み化」の順番で取り組むのがおすすめです。

また、貯蓄の目標や目的を明確にしておくことで、モチベーションを上げることができます。まずは支出の内容を把握してから、削減してもストレスが少ない「固定費」の見直しを検討してみてください。

無理な節約をすると、ストレスが大きくなったり心身に不調が出たりするかもしれません。ご自身や家庭にとって、負担が少ないところを削減するのがポイントです。できるところから少しずつ始めてみましょう。


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